目標+管理=理想の自分 ~目標管理出来る自分になろう~

多くのスタッフを管理する現状打開策

看護師長など看護管理職となると、30人近い看護師が日々目標管理にむけてどのように努力しているかをすべて把握できないのはよくあることだ。
しかし、そもそも看護師長が一人で個々のスタッフの実践を把握することは難しい。目標面接にも時間がかかる上、病院の会議等も多く、クレームやアクシデントが起きれば優先して対応することもあり、継続的に時間を取られることが多々あるというのが看護師長の現状である。それゆえ、スタッフと一緒にケアをおこなうことはほとんどなくなり、日々の努力を自分の目で確認することは難しくなるのだ。
そこで主任は、副師長として補佐と代行を務める事が多くなるようだ。その中の一つに、スタッフ一人ひとりを掌握するというものとスタッフへの機会教育を行うという項目がある。スタッフ教育というと、院内と院外含めて集合研修等が注目されがちだが、集合教育は日々の実践により経験を重ねたことにどのような意味があるのかを客観的に観察し、考えることで学びにつなげていくために行われることが一般的だ。したがって、集合教育だけで看護スタッフの個々の成長を求めるには限界がある。
スタッフ教育で重要なのは、現場で起きたその時々のフィードバックだ。それが機会教育であり、それを実現するには現場でスタッフとともに働ける状況が不可欠だ。多くの施設では主任クラスも日勤や夜勤業務に入るが、それは単なる実数配置に伴う数の問題への解決ではない。24時間の勤務状況の把握とスタッフの機会教育という2つの役割があるからだ。主任との連携を密にして情報交換を行うことは、看護師長として仕事の目標管理を行う上でとても重要であると言えるだろう。